022【Specialist Column】 by尾﨑冨美 『年末商戦真っ只中のアメリカ~最新ショッピングモール事情』

11月末の感謝祭の連休が過ぎ、ホリデーシーズン真っ只中のアメリカ。今年のホリデーシーズンの消費者向け買い物行動を調査する機関、National Retail Federationによると、人口の約15千万人以上が、感謝祭の前後にあたる「ブラック・フライデー」期間からショッピングモール(店舗)やオンラインなどで、年末のお買い物を開始する。一世帯あたりのプレゼントに掛ける平均支出は$805 USドル (日本円にして約95,000)。この時期の買い物客、「ホリデー・ショッパーズ」と言われる主な年齢層は18歳から34歳のMillennials (若年層)、そして35歳から54歳までのGeneration X (中年層) 2種類に分かれる(Nielson調べ) 。この一年頑張った自分へのご褒美は勿論、友人や親戚などに、品質と価値有るプレゼントを求める消費者の心が大きく揺れる時期である。Eye Corp Mediaによると、年末商戦に向けての人気商品は、 1位がアパレル関係、次に靴、ジュエリー、美容関連・コスメ、電化製品の順に並ぶ。近年インターネットで買い物をする消費者が多い中、アメリカの庶民派ショッピングモールも現代の主流に遅れぬよう、生き残りに掛けて、ある変化を成し遂げようとしている。郊外の老朽化したショッピングモール施設を完全に改造し、ユニークで洒落た高級店や人気店を続々と登場させる動きが加速している。開放的な空間と奇抜なデザインの外観などが、地元のMillennialsGeneration X達の目を引き付け、年末商戦に向けての客寄せが狙いである。その一つが、当方事務所から4キロ離れたショッピングモール、カリフォルニア州・トーランス市にあるDel Amo Fashion Center (http://www.simon.com/mall/del-amo-fashion-center)

リニュアルされたDel Amo Fashion Center外観

全米で5番目に面積が広いとされるモールはロスアンゼルス国際空港から南へ約20分、18キロほど離れた場所に位置し、3USドル(日本円にして約360億円)以上の改装費と長期間に及ぶ工事の末、今年10月末に一部リニュアルオープンした。地元客のみならず、隣接するホテルに宿泊している航空会社の客室乗務員などで連日賑っている様子が、メディアでも大きく取り上げられている。中でもワシントン州・シアトルに本部をおく、全米でも有数の大型チェーンデパートのNordstromが煌びやかに登場。同デパートの1階の半分以上の面積がコスメカウンターで埋め尽くされ、ビューティーコンセルジェによる細やかなサービスと高級感あふれる商品ディスプレーが消費者の目を引き付ける。アパレルでは日本が誇るファストファッションブランド、ユニクロのアメリカ西海岸進出を筆頭に、KiehlsMACLushSephoraなどの大手コスメ関連も含め、80件以上の新店舗が集結。


Nordstromの広々としたビューティーコンセルジェとカウンター


 

 

中でも若年層のMillennials女子が長蛇の列に並んだ先は、全米初の旗艦店、NYX のオープン。アメリカのプチプラコスメとして人気を博し、メイクアップアーチストにも愛用されている同店の目玉は、シックな黒をモチーフにしたBeauty Barに設置してあるタブレット端末から動画が流れるメイクレッスンを受けることができ、実際にテスターサンプルを手にとって自由に試せるカウンターが充実しているのも嬉しい。郊外に位置するアメリカのショッピングモールも高級店を増やすと同時に、MillennialsGeneration X市場に立ち寄り易い雰囲気を醸し出しつつ、比較的お求め易い価格帯に設定されている美容関連の出店が人気を誇る。インターネットショッピングが大きく普及している昨今、生き残れるショッピングモールの種類は2通りあると専門家はいう。一つは、高級店舗ばかりを集めた施設。もう一つは映画館やフィットネスジム、ファストフード、飲食店、コスメや美容サービスなど、どの年齢層でも気楽に集まりやすい、開放的な環境を推進しているショッピング施設が、今の消費者ニーズに応えることができる(Harvard Business School 3/17/2015調べ)。言い返せば、アメリカのショッピングモールは買い物をする場所ではなく、「生活のために集まる場所」へと化しているように思える。不動産運営会社のGreen Street Advisorsによると、今後10年の間で、全米の約15%のショッピングモールが閉鎖する可能性が高いと予測している。アメリカのショッピングモール事情に明暗を感じる中、厳しい時代の変化と共に、環境や消費者ニーズが上手く交わる施設が増え、出店と集客の両面で、今後盛況を呈することに期待したい。













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