025【Specialist Column】by長井美有紀 「最先端の遺伝子研究からわかる、美容・健康分野の可能性とは?」
欧米で90年代初めごろから主流となっているアンチエイジング医 療というものがあります。 数年前から日本でも一般に少しずつ知られるようになり、 以前私が体験した遅延型フードアレルギー検査も、 このアンチエイジング医療の一つです。
近年、アンチエイジング医療の一環で、遺伝子研究により、 遺伝子がさまざまに身体の健康に影響することがわかってきました 。特に最近では、 遺伝子というワードは時事用語にもなってきているのではないでし ょうか。
そもそも遺伝子研究は、 医療分野では兼ねてより研究されてきました。 再生医療などの研究推進で、 より活発化してきたように思われます。最近では、 未解明の病気やがんなどの治療や研究に欠かせないものになってき ました。
遺伝子がヒトの何に影響するかというのは、 まだまだ未解明の部分もたくさんありますが、 アンチエイジング医療の一つとして、 今後は美容や健康の分野においても様々に研究されるのではないか と筆者は分析します。
遺伝子解析を伴った医療については、
たとえば、肺がんだと現在は薬の選択を進行度に応じて決めているが、大津( 国立がんセンター研究センター)らは患者のゲノム(遺伝情報) によって適切な抗がん剤を選ぼうと試みる。 同じ肺がんでも遺伝子レベルをみるとまったく別の病気になるから だ”(11月5日付け日本経済新聞より引用)
遺伝子解析手法を活用して、人の体に合った治療をする「個別化医療」の進展に弾みをつける。”(11月16日付け日経産業新聞より引用)
このように、遺伝子解析により、 その人にあった治療ができるということになります。 一般的な生活習慣病検査というものに、 似ているものがありますが、美や健康の分野にとっても、自分に” 足りないもの”・”多すぎるもの” を解析して改善することにより、新しい視点となり、 究極のアンチエイジングにつながるのではないでしょうか。
わたしが個人的に参加した、ある遺伝子解析の結果に基づき、 今後の可能性を予測してみました。検査は、 唾液の極小採取により行われ、非常に簡単に実施できます。
まず、行った解析は実分析ではなく、 傾向から分析した数値によるものです。また、 遺伝子研究は未解明多く、 そのため更新されることがあると前置きされています。
遺伝的病気ではなく、 一般的な病気や体質に関する遺伝子の解析が対象で、 平均的な病気のなりやすさ、体質にあらわれる傾向から、 生活習慣を見直すのが目的、とあります。
この遺伝子の解析では、分析傾向数値から、平均的に” 高くなりやすい”・”低くなりやすい”という分析が出てきます。
その試験検査機関の規定では、データの一部のみが開示され、 ビタミン、鉄代謝、血中コレステロール値などのメタボ・ 生活習慣病対策、貧血対策、アレルギー対策、その他の6分野が開 示されました。
これらの分野から、わたしの専門的思考と一部掛け合わせてお話しします。
遺伝子解析自体は、 医療的行為または研究になるので言及を避けますが、美容や健康( 医療ではない)分野では、遺伝子解析結果を参考に、 生活習慣を見直し、内外の美容・健康を維持するのに有効な1つの 指標と言えます。
わたし個人の遺伝子解析結果からわかったことは、一般的(美容的) に“体に良いとされる”もの(栄養素)を多くとりがちで、 遺伝子的には多い分、かえって摂り過ぎになってしまうこと。 また同様に、少ない遺伝的要素もありました。元が少ないので、 積極的に摂ったほうが良いとされることです。
ただ、栄養素というのは、不足もいけませんが、 採りすぎも逆に危険因子となる場合があります。
また、遺伝子的に見ると、太りやすい・太りにくいなど、 個人の体質もわかります。
これらにより、なりやすい病気の分析も出てきます。( 気になる方は、 アンチエイジング医療を扱う専門病院の受診をおすすめします。)
総称して、過多や不足には留意しつつ、 偏ることなくバランス摂取することが大事だと思われます。
美容においていえば、肌も臓器です。外側のケアだけでなく、 食や生活習慣の見直しをすることで内側からケアをしてキレイで健 康的なお肌を手に入れたいものです。
今後の美容・健康分野における遺伝子研究に期待します。
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